活動内容

プロジェクトの活動は、大きく4種類に分類され、(特記がない限り)プロジェクトの各活動はUNEPとUNESCOの共同で実施されます。

Iraqi Marshlandsコンポーネント1:世界遺産登録に向けた保存・管理計画の策定

  1. 既存の世界遺産において実施されている管理体制についてイラク南部湿原への有用性を評価する。これについては同地域に存在するもの、同様の生態系を持ち合わせているもの、他の発展途上国にあるもの、特に自然・文化の両方で世界遺産指定を受けた混合遺産を重要視する。

  2. 地元・州・国家機関を含め、湿原の保存と管理、登録プロセスに関わる組織間のネットワークの形成と維持への支援を行う。

  3. 自然資源と文化遺産管理計画の策定に必要となるデータ収集と分析を行う。

  4. 水質、水量、生物多様性、人的活動を含めた、定期的な湿原監視プログラムを実施する。(主導:UNEP)

  5. 世界遺産リストへの登録への推薦プロセス上における、イラクの関係機関に対して支援を行う。(主導:UNESCO)


コンポーネント2:保全と管理計画の実施

  1. 地場産品の開発、観光・農業・水産業などの産業活動、現地調達可能な材料を使用した建設など、持続可能な生態系利用に関する現在と将来の可能性について分析する。他の世界遺産サイトにて収入や就労機会を分析し、イラク湿原における可能性を判断する。(主導:UNEP)

  2. 環境に配慮した持続可能な観光など、コミュニティ全体で取り組む生態系管理と文化保存に関するパイロットプロジェクトを実施する。

  3. 地域コミュニティが担う自然・文化資源の保全と管理手法の小規模プロジェクトの実施を支援する。

  4. 南部州において、今後自然資源保全を担っていくこととなる、湿原の生態系と自然資源管理のためのセンター設立に向けて、助言と支援を行う。


コンポーネント3:能力開発と啓発活動

  1. 自然・文化遺産の保全・管理のための以下の項目について、イラクの機関及び人材の育成を行う。

    • 持続可能な管理のための制度的枠組み
    • 保全・管理に必要となるデータ収集と分析
    • 湿原管理と持続可能な生態系利用に対する住民レベルでの取り組み
    • 世界遺産登録プロセス
    • 世界遺産管理
    • 上記項目について、イラク国内での二次研修の実施

  2. イラクの教育機関に対し、文化財の修復、生態系管理、考古学、観光開発の分野において研修実施とカリキュラムの作成支援を行う。(主導:UNESCO)

  3. 今後の世界遺産登録の情報と指針とするため、本プロジェクトの世界遺産登録プロセスから得た教訓をイラク国内で幅広く共有する。(主導:UNESCO)

  4. 教材や実地研修を含め、湿原地域の生態学的、文化的、歴史的重要性を訴える、学校教育プログラムを開発する。(主導:UNESCO)


Life of Marsh Arabs コンポーネント4:国際協力

  1. イラク湿原の保全と管理のための国際支援体制を確立・維持する。例えば、既存あるいは新規国際技術支援や援助国間のコーディネーションの中に、自然・文化遺産管理についてのコンセプトと業務内容を取りいれる。

  2. 文化の復元、イラクの復興、国境を越えた水資源管理、持続可能な観光開発などを含めた、湿原保全と管理業務についての情報を国際的に発信する。

  3. (上流域としての)イラク湿原がもつ水文学的、生態学的機能についての試験的研究を支援し、その結果を共有することによって、(下流域である)ペルシャ湾海域での管理業務についても情報を提供する。